外壁劣化が招く弊害

外壁劣化で最初に起こるのは、美観が損なわれることです。

直射日光による変退色やツヤ引け、チョークのような白い粉が出る白亜化現象（チョーキング）、カビや藻の繁殖、大気汚染による汚れなどが挙げられます。

これらは塗装膜が劣化している段階で、どれも見た目の美しさを損なうものです。

また、塗装膜の小さなひび割れから下地素材にダメージを及ぼすひび割れはクラックと言われ、雨水の浸入や鉄骨材のサビ発生に繋がります。

塗装がふくれたり、はがれたりすると外壁の機能が損なわれている可能性があります。下地素材が欠損してしまう前に外装リフォームを行わなければ、住宅の耐久性や防水性、透湿性、断熱効果などが失われます。

塗料の耐久年数の目安としてアクリルが4～6年、ウレタンが7～10年、シリコンが10～14年、フッ素が15～20年、遮熱が15～20年となっています。

これらは一般的な目安で塗料タイプや環境によって耐久年数も大きく変わってきますので、プロに外壁の劣化や損傷の確認をしてもらうと安心です。

大切な住宅の美観や資産価値が損なわれないためにも、できれば7～10年ごとに業者にチェックを依頼し、こまめな外装リフォームをおすすめします。

外装リフォームによって外壁の機能を維持することは、住宅だけでなくそこに住む家族の健康を守ることにも繋がります。

外壁から住宅内部にまで雨水が染み込むと、鉄骨材や木材を腐食させ、もろくなった部分から害虫や害獣が侵入しやすくなり、シロアリ駆除の機会も増えるでしょう。

劣化によって外気の影響を受けやすくなると、すきま風などが屋内に入り込んで空調の効果も薄れます。

また、断熱材が水分を吸収するとアレルギーや喘息などの原因となるカビや細菌が繁殖しますので、ご高齢の方や小さなお子さまの健康を害する恐れがあります。

屋根や雨どいなどを含めた外装リフォームは、住宅の寿命を延ばすと同時に大切な家族の健康を守ります。