シロアリがもたらす被害について

住居に被害をもたらすシロアリは、私たちから見ると恐ろしい害虫ですが、自然界では重要な役割を担っています。

それは木材に豊富に含まれるセルロースを栄養とする、数少ない生物だからです。森林の倒木などを土に返すことができるので、「森の分解者」とも呼ばれているシロアリは、湿った木材が大好物です。

一般的に土中に巣を作り、建物の柱や土台を往来しながら木の柔らかい部分を食べていきます。表面を残して食べ進むため、発見が遅れることも少なくありません。

シロアリの種類は水を運んで木材を加害する土壌性シロアリと、乾燥した木材に含まれる水分だけで生きられる乾材シロアリの2種類に分けられます。土壌性シロアリの代表としては、ヤマトシロアリとイエシロアリ、乾材シロアリの代表にはアメリカカンザイシロアリとダイコクシロアリが挙げられます。

驚くべきことにシロアリの侵入経路は80％以上が地中で、残りの20％が空からです。

地中から侵入する際、塊状の本巣から蟻道を伸ばし、途中で蟻土や分巣を作りながら材木に侵入します。最大半径100mの材木が対象となるため、シロアリ駆除に時間がかかることもあります。

さらに、羽アリとなって巣を飛び立った後にオスとメスがつがいとなり、再び地中に潜って産卵を始めます。そのため加害部分に巣があることも珍しくありません。地中の蟻道を上に伸ばしていく空中蟻道も作れるため、あらゆる場所から侵入可能です。

特にシロアリの被害を受けやすい場所は、湿度の高い場所ですので、雨どいや玄関、キッチン、トイレ、浴室などは要注意です。床下やお庭に木材、紙、段ボールなどを置くと、シロアリを呼び寄せるのでご注意ください。

また、シロアリはガラスと陶器以外は何でも食べるため、電気ケーブルや断熱材も被害を受けることもあります。

蟻道や蟻土の発見、扉の立て付けや床の踏み具合の異常、木材周辺に白くて砂粒状の糞があれば、山梨の住環境サポートにお気軽にご相談ください。